日常には欠かせない出汁。料理の際にだし汁を作りすぎてしまうことはありませんか。そんなときは冷凍や冷蔵で保存がおすすめ。作り置きをしておけば調理の手間もはぶけます。今回は、だしの保存方法やプロが実践するおいしい出汁の作り方やレシピをご紹介。時短料理にもなるのでぜひ参考にしてみてください。

<目次>

だし汁の保存方法は?

だし汁の冷凍保存の方法

・用意するもの

・冷凍保存方法

・冷凍しただし汁の解凍方法

・だし汁の冷凍保存期間

・用意するもの

・冷蔵保存方法

・だし汁の冷蔵保存期間

だし汁を保存するためのおすすめの容器

だし汁を保存する際の注意点

プロが実践するおいしい合わせ出汁の作り方

手軽にだしを取るならだしパックもおすすめ

だしの素材はどうやって保存するの?

・かつお節の保存方法

・昆布の保存方法

・だしパックの保存方法

・和風麻婆豆腐

・和風だしのポトフ

  • 時短にもなるだし汁の作り置き

だし汁の保存方法は?

みそ汁や麺料理、煮物など和風だしは日常で欠かせないものとなっています。

でも、料理によってはだし汁が余ったり、多く作り過ぎたりと、その後どうしたらよいか迷う方も多いのではないでしょうか。

だしは、冷凍や冷蔵で保存が可能です。作り置きしておけば、次回の料理でだしを一から取る必要もなく簡単ですよ。

だし汁の冷凍保存の方法

だし汁を長く保存して置きたい方には、冷凍保存がおすすめ。小分けにしておけば、使いたい分だけ使えるので便利です。

用意するもの

・製氷機(だし汁を入れる容器)

・金属トレイ

・密封できる保存袋

※だしを保存する容器は、密封容器でも可能。

冷凍保存方法

①だし汁の粗熱をとり、製氷機(または保存容器)に流し入れる

②金属トレイの上にのせて冷凍庫に入れて急速に凍らせる

③だし汁が凍ったら、密封できる保存袋に入れて冷凍保存

冷凍しただし汁の解凍方法

冷凍保存しただし汁は、料理に使用する前の日から冷蔵庫に移して解凍。

時間がない時は、耐熱容器にだし汁を入れて、レンジで解凍します。

だし汁の冷凍保存期間

だし汁の冷凍保存期間は、かつおぶしや昆布などのだしの種類に限らず、1か月を目安としてください。ただし、保存期間が長いほど、風味が損なわれる可能性があるので、できるだけ早めに使い切るようにします。

だし汁の冷蔵保存の方法

だし汁を近いうちに使い切るということであれば、冷蔵保存がおすすめです。使いたいときにすぐに使えるという利点もあります。

用意するもの

ピッチャーやプラスチック製の保存容器

冷蔵保存方法

粗熱がとれただし汁を、ピッチャーまたはプラスチック製の保存容器に移しかえて、冷蔵庫で保存するだけです。

冷蔵保存の場合、水出しでだしを取るのもおすすめ。ピッチャーやプラスチック製の保存容器に水を入れて、かつおぶしや昆布などの食材を入れて一晩冷蔵庫で寝かせるだけです。一晩経ったら、材料のみを取り出せば、そのまま冷蔵保存できますよ。

だし汁の冷蔵保存期間

だし汁を冷蔵保存する場合は、冷凍保存と違い保存期間は短め。

2~3日で消費するようにしましょう。

だし汁を保存するためのおすすめ容器

だし汁を保存する容器として、冷凍なら製氷機、冷蔵ならピッチャーやプラスチック製の保存容器をおすすめしましたが、だし専用の保存容器も便利です。

容器に、こし機であるストレーナーが付属していて、だしの材料を入れ、レンジでだしが取れます。粗熱が取れたら、冷蔵保存可能。

だしの保存容器は、水出しでもだしが取れます。手軽にだし汁を作り、保存したい方にはおすすめの容器です。

だし汁を保存する際の注意点

だし汁は、常温保存できません。

かつおぶしや昆布などで取っただしは、傷みやすく、暑い時期はとくに注意が必要です。必ず冷凍または冷蔵保存するようにしてください。

保存しているだし汁に、新たに作っただし汁のつぎ足しはNG。だしの風味が損なうだけではなく、劣化しやすくなります。

プロが実践するおいしい合わせ出汁の作り方

こだわりの本格的なだし汁を作ったら、作り置きがおすすめ。

ここからはプロが実践するおいしい合わせ出汁の作り方をご紹介します。かつおぶしと昆布を使った合わせ出汁です。

<材料>

・かつおぶし 20g

・昆布 10g

・水 1000cc

<作り方>

①昆布は、布巾で表面をサッと拭く

②鍋に昆布と水を入れて、30分~1時間程浸す

③鍋を弱火にかけ、沸騰直前で昆布を取りだす

④昆布を取りだした鍋を、沸騰させ火をとめる

⑤かつおぶしを鍋に入れる

⑥かつおぶしが沈むまで、3~6分ほど置く

⑦だし汁をこしたら出来あがり

※おすすめポイント

基本だしの作り方はコツを覚えてしまえば簡単です。作り置きができるので、本格的なだしを取るのにおすすめですよ。

本格的なだしを取るのにおすすめのかつおぶし「駿河ふぶき」

手軽にだしを取るならだしパックもおすすめ

本格的なだし汁を作りたいけれど、時間がなく面倒な方にはだしパックがおすすめです。国産の厳選された原料や無添加素材など、各メーカーからこだわりの商品が販売されています。

鍋にだしパックと水を入れて、煮立たせれば出来上がるので簡単。かつおだし、昆布だし、合わせだし、あごだしなどさまざまな種類があります。ご家庭でストックしておくと便利ですよ。

だしパックから取っただしはもちろん、冷凍や冷蔵保存が可能です。だしメーカーのホームページの一覧より人気商品を見つけられます。好みの出汁を探してみてくださいね。

家庭で削った本枯節と昆布で取った昔ながらのだしの味「一番だし 本枯節と昆布のだしパック」

だしの素材はどうやって保存する?

だし汁を作るためのかつおぶしや昆布などの素材自体はどのように保存するのでしょうか。

ここからは素材別に保存方法を解説していきます。

かつお節の保存方法

かつお節は保存食というイメージが強いので、劣化しにくい食材と思っている人は多いのではないでしょうか。

実は、かつおぶしは、高温多湿が大の苦手。酸化にも弱いです。

一度湿気てしまうと、すぐに風味が落ちて、カビが発生することも。

枯節は、もともと表面にカビのバリアはあるものの、常温の条件下では、虫がわく可能性もあります。

かつお節は基本的に、開封したらフリーザーパックなどの密閉袋に入れて、冷凍、冷蔵保存しましょう。冷蔵の場合は早めに使い切ります。未開封であれば、常温で保存可能です。

小分けパックにされたかつおぶしなら、使う分だけ利用できるので便利ですよ。

昆布の保存方法

昆布は基本的に開封したとしても、常温保存が可能です。

ただし、高温多湿には弱く、環境によっては風味が落ちてしまいます。

密閉容器に入れて保存すれば、湿気を防げますが、冷蔵や冷凍保存をすればなお安心です。冷蔵または冷凍をする場合は、昆布を使いやすいサイズにカットして、フリーザーパックに入れて保存をするとよいですよ。

だしパックの保存方法

だしパックは未開封であれば常温保存が可能ですが、一度開封したものは、常温では風味を損ないダニが発生する可能性も。開封しただしパックは、冷凍または冷蔵保存をしましょう。

作り置きしただし汁を使って作るおすすめレシピ

作り置きしただし汁は、基本的に普段通りの出汁の使い方でOK。和風、洋風、中華などさまざまなレシピに利用できます。

和風麻婆豆腐

和風だしは中華料理とも相性が抜群です。麻婆豆腐も作り置きしただし汁を使えば、簡単に調理できます。

<材料>(2人分)

・だし汁 300g(だしせんを利用するのがおすすめ)

・水切りした豆腐 1丁

・豚ひき肉 100g

・ネギ 1/2本

・赤味噌 大さじ1

・酒 大さじ1

・生姜 大さじ1/2

・砂糖 小さじ1/2

・にんにく 1片

・山椒 適量

・万能ネギ 適量

・唐辛子 適量

・片栗粉 適量

・ごま油 適量

<作り方>

①ネギと生姜とにんにくをみじん切りにし、ひき肉と一緒にごま油で香りが立つまで炒める

②同じフライパンに赤味噌、酒、砂糖を入れ出汁300ccを入れ合わせる

③さいの目にカットした豆腐、輪切りの唐辛子を入れ少し煮立たせ、塩で味を整えたらだしで溶いた片栗粉でとろみを付ける

④山椒、ネギを散らして仕上げる

※おすすめポイント

だし汁は、だしせんや昆布だしを使うとまろやかな麻婆豆腐に仕上がります。

このレシピで使用した濃い出汁専用の削り節「だしせん」

和風だしのポトフ

コンソメの代わりに和風だしを使ったポトフです。

だしは、昆布だしやあごだしなど甘みのあるまろやかな素材を使うとよいですよ。

冷凍保存で凍っただしは、解凍する必要がなく、そのまま鍋に入れればOK。簡単に作れるのも魅力です。

<材料>(2人分)

・だし汁 750cc

・ウインナー 4本

・キャベツ 1/4

・にんじん 1/2

・れんこん 5cm

・薄口醤油 大さじ1

・みりん 大さじ1

・日本酒 大さじ1

・塩 少々

・コショウ 少々

<作り方>

①キャベツ、にんじん、れんこんは食べやすいサイズに切る

②鍋にだし汁、野菜、ウインナーを入れて火にかける

③沸騰したら、薄口醤油、みりん、日本酒、塩、コショウを加えて蓋をして弱火で煮込む

④アクを丁寧に取りながら、15分ほど煮込めば完成

※おすすめポイント

野菜は、冷蔵庫にあるもので代用できます。全体的に薄味になりますが、物足りないときは、調味料で調整してください。

時短にもなるだし汁の作り置き

だし汁の作り置きは、なんといっても料理の手間をはぶき時短になることがメリットです。

正しい保存や利用をすれば、風味も損なわずおいしく調理ができます。

ぜひこの記事を参考にだしの作り置きをしてみてくださいね。