だしの賞味期限はどのくらい?保存はできる?冷蔵、冷凍どちらがいい?本記事ではそんな疑問に答えます。だしの種類にかかわらず、だし汁は常温では日持ちしません。正しい保存方法を知って、便利に活用しましょう。作り置きした出汁を使ったレシピも紹介します。

「だし汁の賞味期限はどのくらい?」

だしは毎日の食事にうま味を加える、重要な食材のひとつです。顆粒などのインスタントのだしも手軽でよいですが、やはりかつお節や昆布を使って取っただし汁は風味が違います。そのため、日頃からだしにこだわって、きちんと自分でだしを取っている方も多いのではないでしょうか。でも、だしや残っただし汁の正しい保存方法や賞味期限はあまり知られていないかもしれません。自分で取っただしは保存の仕方で賞味期限が変わってきます。上手に保存して無駄なく使い切りましょう。

保存方法ごとの賞味期限

だし汁は傷みやすく常温では日持ちしませんので、冷蔵または冷凍で保存する必要があります。

・冷蔵保存

5〜6日は持ちますが2日ほどで風味が落ちてきますので、なるべく早く使い切りましょう。

・冷凍保存

1ヶ月くらいまで保存できますが、時間が経つにつれ風味が変化してきますので2週間以内に使い切るようにしましょう。

だしの種類で賞味期限は違う?

一般的にだしはかつお節や昆布、煮干しを使用する方が多いと思いますが、基本的にどのだし汁も賞味期限は大きく変わりません。ただし、かつお節は豊かな香りが特徴ですので、香りが飛んでしまわないうちに早めに消費しましょう。また、だしを煮出して取るか、水出しで取るかで若干変わってきます。

水出しで取っただし汁は加熱していない分、煮出して取っただし汁よりも傷みやすくなります。

だしの種類で賞味期限は違う?

一般的にだしはかつお節や昆布、煮干しを使用する方が多いと思いますが、基本的にどのだし汁も賞味期限は大きく変わりません。ただし、かつお節は豊かな香りが特徴ですので、香りが飛んでしまわないうちに早めに消費しましょう。また、だしを煮出して取るか、水出しで取るかで若干変わってきます。

水出しで取っただし汁は加熱していない分、煮出して取っただし汁よりも傷みやすくなります。

・煮出すだしの取り方

昆布と水を鍋に入れ、10分〜1時間おいてから火にかけ沸騰直前で昆布を取り出します。かつおの削り節を鍋に入れてひと煮立ちさせ、火を止めます。かつお節を取り出して出来上がりです。

・水出しのだしの取り方

冷茶用のポットなどの蓋つきの容器に昆布と煮干し、水を入れます。冷蔵庫で10時間ほどおいて、昆布と煮干しを取り出して出来上がりです。

「だし汁の保存方法」

しっかりと出汁を取ってだしの風味豊かな料理を作りたいけど、料理の度にだしを取るのは大変という理由で諦めていませんか?だし汁は正しく保存すれば作り置きも可能です。まとめてだしを取って作り置きすることで、使いたいときに手間なくすぐに使う事ができます。

だし汁は常温で保存すると、酸化したり菌が繁殖しやすくなります。特に、気温の上がる夏場は鍋に入れたまま放置するのは避けましょう。注意点とポイントを押さえておけば、だしの作り置きは難しくありません。

冷蔵保存

冷蔵保存しただし汁は、使いたいときすぐに使えるというメリットがあります。日頃から2〜3日分を用意して冷蔵庫に入れておくと、時間の無い時でも簡単に料理に利用できて便利です。

煮出して取っただし汁はかつお節や昆布などの出し殻を取り除き、冷ましてから蓋つきの容器に移して冷蔵庫に入れます。

水出しで取っただし汁は、出し殻を取り除いてから冷蔵庫に入れます。夜寝る前に容器にだしと水を入れ、翌朝出し殻を取り除くとよいでしょう。だしを不織布でできたお茶パックに入れて使うと、楽に取り出せるので手間がかかりません。容器は冷茶用のポットが使いやすくておすすめです。

※注意点・ポイント

・出し殻は必ず取り除いてください。特に昆布は粘りが出てきますので10時間以上浸けたままにしないでください。

・取り除いた出し殻は二番だしを取ったり、食材として料理に活用しましょう。

・プラスチックの容器はだしの香りが移りやすいので、ガラスの容器がおすすめです。

冷凍保存

冷凍すれば長期保存が可能になります。冷蔵保存よりもだし汁の劣化を抑えられるので、まとめてたくさんだしを取りたい場合におすすめです。必要な分だけ解凍して使ったり、味噌汁や鍋料理などには凍ったまま鍋に入れて使う事ができます。

冷蔵保存と同じように、煮出して取っただし汁は出し殻を取り除いて、十分に冷まします。水出しのだし汁は出し殻を取り除いておきます。

冷凍するときは製氷皿やジッパー付きのフリーザーバッグを使うとよいでしょう。

・製氷皿で凍らせる

製氷皿で凍らせる場合、蓋が無いため冷凍庫の匂いが移りやすくなります。凍ったらフリーザーバッグや蓋つきの容器に入れ替えてください。

だし汁はかつお節や昆布の量を通常の2〜3倍にして取った、濃いめのだし汁を使うと少ない量で料理にだしの風味を加えられるので便利です。

・フリーザーバッグで凍らせる

フリーザーバッグにだし汁を入れ、できるだけ空気を抜いて袋の口をしっかり閉じます。平らなトレーなどに寝かせて置き、厚さが均等になるようにして凍らせます。厚くならないように凍らせておくことで、必要な分だけ割って使うことができます。

「保存しただし汁を使ったレシピ」

作り置きしただし汁を使ったおすすめのレシピを紹介します。時間の無い時でも手軽にだしの風味を生かしたワンランク上の料理を作ることができます。

冷蔵保存しただし汁を使ったレシピ

冷蔵保存に向いている水出しのだし汁を使ったレシピを紹介します。クセの無い上品な風味は素材の味を生かした料理に合います。水出しのだし汁は手間がかからず、簡単にできますので隙間時間に用意しておけば冷蔵庫から出してすぐに使えます。

・昆布と煮干しのだし汁でかぼちゃの煮物

鍋に水出しのだし汁と3〜4cm角にカットしたかぼちゃを入れ、かぼちゃが柔らかくなるまで煮たらしょうゆとみりんで味付けします。

※かぼちゃは事前にレンジで加熱すると短時間で出来上がります。

※昆布と煮干しのだしは味噌汁やおでんにもよく合います。

・昆布とかつお節のだし汁でだし巻き卵

卵3〜4個をボウルに割り入れて溶き、だし汁大さじ3〜4、しょうゆ、みりん各小さじ1〜2を入れ、泡立てないようによく混ぜます。

玉子焼き用のフライパンに油を薄くひき、卵液を3〜4回に分けて流し入れ、巻きながら焼いていきます。

※あれば、巻きすを使ってだし巻き卵が熱いうちに巻いて形を整えます。

※昆布とかつお節のだしは茶碗蒸しや炊き込みご飯にもおすすめです。

凍保存しただし汁を使ったレシピ

冷凍保存には多めのだしで取った濃縮だしが向いています。かつお節、昆布などの他に野菜のだしもおすすめです。だしは無添加のものを選べば、離乳食を作るときのベースとしても最適です。だしから取っただし汁を離乳食に使うと、子供の味覚を育てる効果が期待できます。製氷皿で凍らせることで、1回に使う分量が管理しやすいことも利点です。

・かつお節の濃縮だしでだし茶漬け

だし茶漬けはお茶ではなく、だし汁をご飯にかけて食べる茶漬けです。

解凍しただし汁(製氷皿で凍らせた場合1〜2個分)に150mlになるように水を足してレンジで加熱します。茶碗にご飯を入れ、熱々のだし汁をかけます。海苔やごま、ネギ、揚げ玉などお好みの具を乗せてください。

※だしの量は濃さに合わせて調節してください。

手軽で美味しい人気のだし茶漬けの商品ページはこちら

・野菜のだしで野菜たっぷりのポトフ

野菜の甘みと栄養たっぷりのやさしい味です。

じゃがいも、キャベツ、玉ねぎ、人参を大きめにカットし、解凍した野菜だしと一緒に鍋に入れます。野菜に火が通ったら、ウインナーを加え弱火で煮込み、塩こしょうで味付けします。

※野菜だしのうま味が足りない場合はコンソメを足してください。

これひとつで味が決まる野菜だしのだしパックはこちら

・野菜だしの作り方

野菜だしの材料は料理で出た野菜くずです。普段捨てている部分でだしを取ることで、栄養を無駄にせず美味しく有効活用できます。

じゃがいもや人参などの根菜類の皮やヘタ、キャベツの芯、ほうれん草や小松菜の根、キノコの石づきなどがおすすめです。苦味の強い野菜はだしに苦味が出てしまいます。野菜くずは汚れをよく落として、冷凍保存しておき、必要な量がたまったらだしを取るとよいでしょう。

水1,000mlあたり、200〜300gの野菜くずを用意します。水と野菜くずを鍋に入れ火にかけ、沸騰したら弱火にして20〜30分煮込みます。ざるで濾して出来上がりです。

※スープやシチュー、カレーによく合いますが、煮物などの和食にも使えます。

※野菜の種類は多いほうが味に深みが出ます。

※だしの風味とうま味の効果で、料理の塩分を控えても美味しく食べることができますので、塩分を控えている方や高齢者にもおすすめです。

「出し殻の保存方法と賞味期限」

一番だしを取ったあとの、まだうま味と栄養分が残っている出し殻は、捨てずに活用したいですよね。でも、家庭では一度に使うだしの量が少ないので、使い道に困ることはありませんか?出し殻はある程度の量になるまで一定期間保存しておき、まとめて再利用するのがおすすめです。ただし、傷みやすいのでだしを取ったら早めに冷蔵庫や冷凍庫に入れる必要があります。

かつお節の出し殻

一番だしを取ったあとのかつおの削り節は、冷ましてから水分を絞ってラップで包みます。さらにジッパー付きの保存袋などに入れ、できる限り空気に触れないようにするとよいでしょう。

冷蔵保存の場合は3日以内に使ってください。冷凍すれば1ヶ月保存できます。

昆布の出し殻

昆布のだし殻は水気を切って、空気が入らないようにしてラップで包むか、ジッパー付きの保存袋に入れます。

冷蔵で2〜3日、冷凍だと1ヶ月保存できます。冷凍する時に細かく刻んでからフリーザーバッグに入れると次に料理に使うときの手間が省けます。

出し殻レシピ5選

出し殻はそのままいつもの料理に加えるだけでも簡単にうま味をプラスできて、食品ロスの削減にも役立ちます。

・ふりかけ

かつお節と昆布のだし殻をみじん切りにしてフライパンで炒り、醤油やみりんなどで味付けします。好みでごまや海苔を混ぜてください。

冷凍した出し殻をフードプロセッサーで細かくすると簡単です。

・おにぎり

かつお節の出し殻、揚げ玉、青ネギをごはんに混ぜ、だし醤油かめんつゆで味付けしておにぎりにします。焼きおにぎりにするのもおすすめです。

・ハンバーグ

いつものハンバーグにみじん切りにしたかつお節の出し殻を混ぜ込んで焼きます。

・炊き込みご飯

刻んだ昆布の出し殻、人参、油揚げなどを米と一緒に炊飯器に入れ、白だし、酒、みりんを加えて炊きます。

・おつまみ昆布

昆布の出し殻を2㎝角にカットし、ごま油、塩、白ごまをまぶしてオーブンでカリカリになるまで焼きます。

「だしの保存方法と賞味期限」

だしを取る前のだしは、開封前であれば高温と直射日光を避けて常温保存できますが、一度開封すると酸化が進み、次第に風味が落ちていきます。 また、カビや虫が付く可能性があるため、開封後に密閉しない状態での常温保存は避けたほうがよいでしょう。味や香りの劣化を抑えるには冷蔵または冷凍で保存する必要があります。

かつお節

かつおの削り節は開封直後が最も香りが高く、風味豊かな出汁汁を取ることができます。そのため、開封したらすぐに使い切るのが理想的です。家庭では一回に使う削り節の量は多くはありませんので、小分けのパックになった商品を使うのもおすすめです。

とはいえ、大容量のパックのほうがたっぷり使えてコスパも良いため、大袋の商品を購入する方は多いのではないでしょうか。

その場合は残った削り節の保存方法に気を付けて、できるだけ香りが長持ちするようにしましょう。

・削り節の保存方法

ジッパー付きの袋に入った削り節の商品は、使ったあとできるだけ中の空気を抜いて袋の口を閉じます。賞味期限の目安は冷蔵庫で1週間、冷凍庫で1ヶ月です。この期限は風味の良い状態で使える目安ですので、期限が過ぎたら使えないというわけではありませんが、匂いが明らかに変化していたり、カビの匂いがするなどの異常を感じた場合は使用しないでください。

・かつおの節の保存方法

かつお節を削る前の「節」は表面に付けたカビに、酸化を防ぐ効果があるため長期保存ができます。ですが、削り始めるとその部分から酸化が進みますので、削り節と同じように冷蔵保存がおすすめです。乾燥し過ぎると固くなり、うまく削れないので、ラップなどでしっかりと包み冷蔵庫に入れてください。

冷蔵保存すると冷蔵庫から出した時に結露して水分が付くことがあります。その場合は乾いた布やキッチンペーパーで水分をふき取り、天日干しするなど、乾燥させた状態にしてから再びラップで包んで冷蔵庫に入れてください。

風味の違う二種類の部位がセットになった、かつお節の商品ページはこちら

昆布

昆布などの乾物はもともと保存食ですので、保管場所にさえ気を付けていれば長期の保存が可能です。昆布に限らず乾物にとって一番の敵は湿気です。湿気の多い場所で保管した場合、カビが発生する可能性があります。一度開封したものは高温多湿を避けて保存しましょう。

・昆布の保存方法

開封後の昆布は、だしを取るときに使う量一回分のサイズにカットしておくと便利です。昆布はジッパー付きの保存袋や密閉できる容器に入れましょう。密閉できる容器であれば涼しい場所で常温保存が可能です。夏場や使い切るまでの期間が長い場合は冷蔵庫に入れます。

湿気に気を付けて上手に保存すれば、どちらの保存方法でも最低1年は使う事ができます。ただし冷蔵庫に入れる時には、しっかり密閉しないと他の食材の匂いが付いてしまいますので注意が必要です。

・昆布の表面の白い粉はカビ!?

昆布によく見られる表面の白い粉は「マンニット」といううま味成分で糖分の一種です。湿気によるカビとどう見分けたらよいかわからない、と心配になるかもしれませんが、カビは黒や青い色だったり、白カビはふわふわとして丸い斑点状になります。匂いで判別することもできますので、通常の昆布の匂いと違うと思った時は使用するのを控えてください。

煮干し

煮干しはかつお節や昆布に比べ、脂質が多いため酸化しやすいという特徴があります。開封して空気に触れた瞬間から酸化が始まりますので、開封後はできるだけ早めに消費しましょう。また、乾物ですので湿気は避けなければいけません。

・煮干しの保存方法

開封後はジッパー付きの保存袋か密閉できる容器に入れ、冷蔵庫か冷凍庫に入れます。すぐに使い切れない場合は、冷凍保存のほうがより酸化を抑えられます。

賞味期限は冷蔵で1ヶ月、冷凍で3ヶ月を目安にしてください。冷凍した煮干しは冷凍庫から出すと、結露して水分が付くことがあります。使う分だけ取り出すか、もし水分が付いてしまったらフライパンで軽く炒って水分を飛ばしてから再び冷凍庫に入れてください。

・便利な保存方法

市販の不織布でできたお茶パックにかつお節、細かく刻んだ昆布と煮干しを入れ、自家製のだしパックを作ります。まとめて作って保存袋に入れ、冷蔵または冷凍で保存します。全てのだしをフードプロセッサーで粉砕すると、より一層だしが出やすくなります。

フードプロセッサーまたは電動ミルで粉末状にしただしを、密閉できる瓶に入れて保存しておけば、だしを取る以外にもそのまま調味料として使えるので便利です。焼うどんやラーメンのトッピング、近年人気の味噌玉に混ぜ込んだりと幅広い用途に使えます。

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「だしは工夫次第で日々の料理に簡単、手軽に取り入れられる」

だし、だし汁、出し殻、それぞれの保存方法と賞味期限を紹介しましたが、保存の仕方で出汁がより使いやすく便利になると感じて頂けたのではないでしょうか。

上手に保存することで、無駄を無くし食品ロスの削減につながりますので「捨てない」ということを意識するところから始めてみてはいかがでしょうか。

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